弘前名物「けの汁」お取り寄せ 楽天の人気通販とけの汁の作り方
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青森県西部の津軽地方に伝わる代表的な冬の郷土料理に「けの汁」があります。
「けの汁」はさいの目に細かく刻んだ野菜や山菜、豆腐などをだしと一緒に大鍋で煮込んだ味噌仕立ての汁物のことです。
雪に閉ざされる小正月のころに食べる家庭料理として津軽の人々に親しまれています。お城と桜で名高い弘前市の中心街にもけの汁を提供している老舗料理屋さんがあります。
名前に「汁」とつくためか、知らないと味噌汁や豚汁のようなものと思いがちです。
しかし、さらさらした「液体」というわけではありません。
主役は多種多彩な具材です。
ダイコン、ニンジン、ゴボウ、フキ、ゼンマイ、ワラビ、高野豆腐、油揚げ、こんにゃく、そして大豆をすりつぶした「ずんだ」などなどがはいっておりとても食べ応えのある一品になっています。
ちなみに具材ほ地域や家庭によって違いがあります。
焼き干しだしがきいた味噌味の汁が具にしみ込みこんだ「けの汁」は、5~8ミリ角に細かく切ったこれらの具材が、イワシの焼き干しと昆布でだしをとった味噌味の汁をいっぱいに吸い込んで鍋を埋めます。
汁とは名ばかりです。
あくまで食べる料理です。
栄養も満点で、低カロリーで食物繊維が豊富です。
たくさん食べても低カロリーなので安心です。
野菜にだしがしみ込んでいるので意外と腹持ちがよく、体も温まります。
けの汁の歴史ですがどのようなものなのでしょうか。
けの汁の歴史
弘前駅から北に1キロメートルほど行った和徳稲荷神社に「和徳城がけの汁発祥の地であることを宣言する」と記した木の札が立っています。
この札を立てた地域おこしグループ「和徳歴史探偵団」の三上隆博さんによると、戦国時代の1571年、この地を支配していた小山内氏の和徳城が大浦為信(後の津軽為信=初代弘前藩主)に攻められて落城するとき、そこにあった野菜を刻んで煮て食べたのが始まりであると話していました。
この和徳城説は一つの説にすぎません。
また、けの汁の「け」とは「粥(かゆ)」のことを意味します。
「けの汁」とは「粥(かゆ)の汁」がなまったものといわれています。
平安時代の宮中の正月行事に注目してみると7種の若菜を吸い物にして食べる七種菜と7種の穀類を粥(かゆ)にして食べる七草粥があり、このあたりにルーツがあるのではないかという説もあります。
昔はコメは貴重だったし、津軽地方では野菜が豊富には採れませんでした。
このため、厳しい気候の津軽でも栽培できる根菜類や、夏に採って保存しておいた山菜を材料にしました。
材料を細かく刻むのは野菜をコメの粥に見立ててのことではないかともいわれています。
けの汁は津軽全域で食べられていますが、地域によって少し違いがあるようです。
弘前商工会議所がまとめた資料によると、根菜と山菜は共通ですが
- 平川市ではシイタケを使います
- 中泊町は豆腐をサラダ油でいためて使います
- 深浦町は煮豆を入れ、ダイコンは長さ2センチ大の拍子木型、ゴボウはささがき、ワラビは長さ2センチ大など具が大きいです。
- 蓬田村はしょうゆ味です。
- 弘前市が具の刻み方が一番細かく、弘前から遠くなるにつれて大きくなる傾向があるといえます。
弘前でも具は昔に比べて大きくなっていると言われています。
具が大きくなるのは、細かく刻む手間が大変だという事情があるようです。
津軽地方のスーパーでは、けの汁用に細かく切った具材をセットにした袋入りパックが普通に売られています。
本来、けの汁は精進料理ですが、小さな子どもがいる家庭では肉を入れることも多いです。
中にはカレー味の家庭もあるようです。
もっとも、ここまで来ると、けの汁といえるのかは疑問ですが。
弘前商工会議所によると、弘前市の「郷土料理」をうたう飲食店の多くが、けの汁を提供しています。
青森市でもメニューに掲げる飲食店は多いとみられます。
けの汁と同様の料理は秋田県にもあり、「きゃの汁」「きゃのっこ」などと呼ばれています。
青森県観光物産館アスパム(青森市)など県内の主な観光客向け店舗では、けの汁の缶詰を販売しています。
主に土産物用として開発された商品で、具材だけでなく汁も入っているので、鍋や皿に移して温めるだけで手軽に津軽の味を堪能できます。
けの汁の簡単な作り方
けの汁の作り方です。
まず、大豆を含めた乾物や塩蔵物を水で戻します。
大豆以外の材料を全て細かく刻み、昆布出汁で煮込みます。
この間に、水でもどした大豆をすり鉢で磨り潰します。
野菜が煮えたところで味噌かすましで味を整え、じんだ(磨り潰した大豆)を入れて仕上げます。時間をおくとより味が染み込んできます。
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